永井 北斗

人生が変わる入口に、そっと寄り添うこと

TRAINER

永井 北斗

Nagai Hokuto

NAGAI HOKUTO
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圧倒的な信頼感と安心感をあわせもち、THE PERSONの新規体験の一手を担う永井さん。 永井さんの言葉には、どこか慎重さとあたたかさが同居している。 成果を語るときも、提案をするときも、決して強引ではない。 その姿勢は、トレーナーとしての技術以前に、「人の人生をどう捉えてきたか」という実体験に根ざしている。

なぜ「人生」に寄り添う人になったのか

高校の授業で介護実習を経験されたと聞きましたが、最初はどんな気持ちだったんですか?

正直、めちゃくちゃ前向きだったわけじゃないですね(笑)。
資格も取れるし、介護職って手に職もつくし、とりあえず受けてみようかな、くらいでした。ところが、実際に現場に立ってみて、その印象は大きく変わったんです。実習中は、基本的に一緒にテレビを見たり、お話しをするくらいしかできなかったんですよ。資格がないと、利用者さんの身体に触れることもできないので。8時間、同じ場所で過ごしながら、「関われている感覚」がどうしても持てなかったんです。それ以上に衝撃だったのは、働いている人たちが、あまりイキイキして見えなかったことですね

忙しさや大変さがあるのは理解できるんですけど、それでも、仕事に誇りを持っているようには感じられなかった。人の人生に関わる仕事なのに、ただ作業として回っている感じがしてしまって。正直、かなり絶望しましたね。この経験は、「人の人生に関わる仕事とは何か」を強く考えさせるきっかけになったと思います。

健康というテーマが、永井さんの中でより深い意味を持つようになった背景には、さらに幼い頃の出来事があったそうです。

僕が5歳のときに、生まれた弟が2週間で亡くなったんです。弟は心臓に大きな疾患を抱えており、何度も手術を受けていたのですが、助かりませんでした。当時は状況をちゃんと理解できていたわけじゃないんですけど、母親がすごく悲しんでいた姿は、なぜか今も覚えていて。その後も、祖母の死、母親が乳がんを患ったこと。人生の節目で、何度も「健康」や「死」と向き合う出来事が重なりました。人が当たり前に健康でいて、何気なく生活できていることって、実はすごく奇跡的なんだなって思うようになりましたね。どうしたら、その当たり前を守れるのか。どうしたら、人はより良く生き続けられるのか。そんなことをずっと考えてました。

一時期、体育教師を目指していたこともあるとのことでしたがそれはなぜですか?

健康や運動に関わるなら、育成年代からアプローチするのがいいんじゃないかと思って。中高生なら体育教師かなって。最終的に辿り着いたのが、一人ひとりと深く向き合えるトレーナーという仕事でした。トレーニングって、身体だけじゃなくて生活そのものが変わっていくじゃないですか。だからこそ、誰かの人生が動き出す“最初の一歩”に立つとき、軽い気持ちでは向き合えないんですよ。

この経験の積み重ねが、のちに永井さんの「人生が変わる入口に、そっと寄り添う」というスタイルを形作っていきます。

納得と共感の手前に立つ

トレーナーの価値について。「トレーナーは人の人生のターニングポイントに立ち会うことができる仕事」という見方をされていますが、もう少し詳しくお聞かせください。

人それぞれジムに行こうとかきっかけって色々あるじゃないですか、僕の中ではこんなにひとりの人に対して向き合って一緒に並走していく仕事ってそんなにないなって思っていて。行ってこいとかついてこいではなく、一緒に行くよみたいな感じ。ここまで一緒にこれたね良かったねって伝えることができる仕事。だからこそ、人の身体が変わる瞬間ってお客様の表情もめちゃめちゃ変わるなって感じていて。

なるほど!何かそれにまつわるエピソードってありますか?

前職にいたとき僕が担当していたお客様の話なんですけど、自身の体重によって動くだけで身体のあちこちが痛いということで運動をすることになり、目標設定などをして一緒にサポートを始めました。運動すらほぼしたことが無い方だったので、食事指導含めてお客様の行動と向き合いながら一緒に進んでいきました。少しずつ体重の変化はもちろん表情も明るくなっていく様子が明らかに分かるようになりました。身体が変わってきたことと同時に心の変化もあり、趣味が増えたりやりたい仕事ができて転職したりなど身体以外の変化も出るようになったんです。どんどん若返っているんです。挑戦すらしなかったことに挑戦しようと思ったり、10か月という期間で劇的に人間が変化する場面に立ち会えた時に「あ、トレーナーってこういう人が大きく変わる瞬間(身体、心、食生活、行動変化)に立ち会いながら人の人生に関われるんだと思いました。

めちゃめちゃ深いですね。今の永井さんの姿勢につながっているような気がします。

僕、最初から“人生変えましょう”みたいなことは、あんまり言わないんです。パーソナルトレーニングに来る人の多くは、すでに何かしらの“覚悟”を持っているし、痩せたい、体を変えたい、今度こそ続けたい、と思うわけです。僕はお客様の感情にめちゃくちゃ訴えかけるように会話することを意識しています。週2回来た方が身体が変わることはお客様も分かっているけど、お客様にとってのハードルはそこではないんです。リスキーな中で頑張るんじゃなくて、ちゃんと安心して納得してできそうな方を選んでもらうんです。どっちの方が安心しますか?安心する方で一緒に頑張りましょうって。

こういう考えをするようになったのは僕自身がトレーナーになって初回体験を担当し始めた時くらいに自分で考えるようになりました。トレーナー側がお勧めしたいプランってだいたいお客様も理解をしているんですよね。そっちの方がいいことは分かりきってるけど、分かっていることを、どうやったらそっちの方(トレーナーがお勧めするプラン)が良いって思ってもらえるかを現場を通じて考えるようになりました。

共感されただけだと、その場は楽になるけど、それだけだと人は変われないんですよね。だから次に来るのが、「納得」。じゃあ、なぜ今までうまくいかなかったのか。その人の生活とか、性格とか、タイミングを踏まえると、“それは無理もないよね”って一緒に整理していく。

「自分は意志が弱いからダメなんだ」って思ってた人が、「そもそもやり方が合ってなかっただけかも」って言い出す瞬間があるんです。でもそのとき初めて、「じゃあ今回はどうする?」って話ができるようになるんですよね。納得が先にあって、行動はその後に自然とついてくるんだと僕は思っています。

永井さんが前職時代から、何度も何度も現場で見てきた光景だからこそ、言葉に重みを感じられますね。

人って、納得できたときだけ動けるんですよね。逆に言うと、納得できてないうちは、どんなに正しいことを言っても続かない。だから僕は、「正解」を急ごうとしませんし、このペースなら、週1がちょうど良さそうですね、とか、ここは、もう十分頑張れてますよとか、そうやって言葉を返しながら、その人が無理なく始められるサポートをしています。

入口って、派手じゃなくていいと思ってて。「頑張れそう」じゃなくて、「これなら大丈夫そう」って思えることが大事なんです。成果を出すのは、もちろん大事です。でも、その前に安心して立てる入口がないと、結局、また同じところで止まってしまう。安心できること。納得できていること。その状態で初めて、人は前に進める。

ただ、その人が立てる場所まで、そっと一緒に歩いていくそれが、永井さん流の入口のつくり方なんですね。

一方で事前にヒアリングしている中で「自分に自信がない」というお話がありましたが・・・。

未だに、自信は持てていないですね

正直、永井さんのこれまでの実績を見ていると、その言葉が信じられなくて。

もちろん、できているという事実はあります。でも、「もっとできたかもしれない」って、いつも思ってしまうんですよね。「俺、めっちゃできたわぁ」って思える状態って、なんか違うなって感じてしまって。完璧であることが正しい、という感覚が、ずっとあります。また、目標を高く置くことで、常に“どうすればそこに届くか”を考え続けられると思っています。足元と、自分が追い求めているものがズレているから、その差をどう埋めるかを考え続けられるんですよね。だからといって、指導者として「不安そうに見える」のは違うとも思っているし、教える立場なので、自信なさそうにするのは違うな、とも思っています。自分が全力でできることと、できないことははっきり分かっているんです

「自信がない」って、決して否定されることじゃないと思いますよ

できないことを無理にできるふりをしないこと。それをちゃんと受け入れることも、大事ですよ

人生が変わる入口に、立ち続けるという仕事

今までの経験が活かされているなぁと感じる瞬間はありますか?

まさに新規のお客様の初回体験ですね。今から人生が変わる体験をするんです、という視点に立って今から身体を変えるんじゃなくて、人生を変えるんですとお客様に伝えて向き合います。今まで運動習慣が無かった人が習慣がつく、って生活自体が変わっているじゃないですか。

まさしくですね!トレーナー同士の関わり合いの中でも同様に感じることはありますか?

以前パーソナルトレーニングジムでデビュー前のトレーナーを研修していた時期がありました。トレーナーとしての基本的な知識だけでは頭でっかちになってしまうので、トレーナーとして支えていけるようにするためにはどうすればいいのか、という観点で研修を担当しました。トレーナーになろうという人が「トレーナーになっていく姿(トレーナーらしさ)」を間近で見ていったときに思ったのはトレーナーになろうとするからトレーナーらしい考え方が身につくのだと実感しました。

僕自身の考え方や姿勢を新人トレーナーさんに落とし込むのではなく、彼らに僕の考え方に共感を持ってもらえるように心掛けて接していましたね。トレーナーも一人の人間なのでやらされている感では成長はないが、トレーナーとしての考えや姿勢に納得することで自分の考えも生まれて一歩トレーナーとして成長をしていくのだと思います。

永井さんにとって「共感」や「納得」をすることがご自身の行動や姿勢に表れていそうですね。納得、共感の先に得られるお客様やトレーナーの大きな変化、そこに携われることこそがトレーナーの価値かもしれませんね。

ほんとそうですね〜。僕は承認欲求の塊なんで(笑)

最後に永井さんの見据える未来について。想像しているものはありますか?

今のサービスがさらに発展していて、多くのトレーナーが仲間として一緒に仕事をしている。さらにお客様にとって続けたいと思えるサービスへと変化し、よりひとりのひとが健康的になる未来へ導いていけるようになっている。結論お客様もトレーナーもTHE PERSONのサービスめっちゃいいじゃん!って共感してくれている未来を想像できているし、それが実現できると信じています。

10年後とかを想像しているよりも、都度1年後についてその時の想いとともに想像をしていると思います。常に今のサービスをブラッシュアップしながらより良いサービスになっていくことを期待しながら日々を過ごしているんじゃないかなと。

これから身体やトレーニングついての様々な新しい研究なども出てきて元々あるトレーニングの術っていうのが否定されたり淘汰されたりすることもあると思うんです。でも昔から認知されているトレーニングって本質的には変わらず効果があるものだと思っていて。それを効率化して取り組むのではなく、非効率だとしても昔ながらのやり方で取り組むことによって案外早く効果が出ることもあると思っています。

最後に、これからもお客様の”人生の変化”が始まる入口にずっと立っていたいなと思っていますし、共感できる人数が増えることで僕自身のトレーナーとしての価値をぐっと引き上げることができると思っています。圧倒的に成果を出したら次のステップに進んでいきたいなと思っています。

絶大な信頼感と圧倒的な結果を残し続ける永井さん。彼の想いはお客様の未来とともにあります。

Profile

永井 北斗(ながい ほくと)

◼︎トレーナー経歴 ・大手パーソナルジムにて店舗責任者を経験。2年半で200名以上のお客様を担当。その後新宿御苑前にてトレーニング×オイルマッサージという業態でのジムを開業。2年間のフリーランス活動を経て現在急成長中のパーソナルジムにてエリアマネージャーを経験し、その後EMSを活用したグループレッスンを提供するジムにて店舗責任者を経験。 好きなことは子どもと遊ぶこと。また一時期プロを目指していたダーツ、ゲーム、音楽なども好きです。

取材・編集=花井 彩(@aaya0530)/ 写真=藤井 翔太(@efgshota

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